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ナノオプトニクス・エナジーが太陽光発電も 2010-08-28 11:36

鳥取県米子市で電気自動車の生産を計画しているベンチャー、ナノオプトニクス・エナジー(京都市、藤原洋社長)が、個人・企業向けに太陽光発電しすてむの製造・販売にも進出することがわかりました。

同社は京大発ベンチャーで、東証マザーズ上場第一号企業のインターネット総研の藤原代表が社長を兼務している会社です。

同社は、購入や売電に伴い地域の小売店などで使えるポイントを付与して顧客を囲い込み、電気自動車に次ぐ事業の柱に育てるとのことです。収益で地元プロサッカーチーム「ガイナーレ鳥取」を支援、地域活性化にもつなげる方針です。

ガイナーレ鳥取は、米子市から始まったサッカークラブで、現在は県東部の鳥取市にホームスタジアムがありますが、米子市でも人気があるクラブです。すでにJリーグの準会員となっており、現在J2昇格を目指して、JFLで首位を走っています。

さて、話は戻りますが、太陽光発電事業は「ガイナーレ鳥取」にちなみ「ガイナーレ・ソーラープロジェクト」と名付け、10月から受注を開始します。まず十数億円を投資して米子工場内に生産体制を整備し、太陽電池モジュールの組み立てなどを行い、11月をめどに出荷する予定です。製品にガイナーレロゴを付けて販売し、企業向け販売については、国際航業に委託する予定です。

同社の藤原社長は「2011年度は1,000世帯に販売、売上高約15億円を目指す」と話ているとのことでです。1,000世帯というのは鳥取県内のマーケットだけで考えるとアグレッシブな目標に思えます。

また、太陽光発電システムの購入客には、サイモンズ(東京・中央)のポイントカードシステムを利用した無料会員制度を用意し購入時のほか売電による省エネの実践などに応じてポイントを付与する予定です。

ポイントは加盟店で使ったり、旅行商品などに交換したりでき、12,000品目に及ぶ商品との交換も可能なうえ、JALやANAの航空券購入の支払いにも利用できます。

また、会員向けサイトを設け、太陽電池が正常に発電しているかチェックするなどIT(情報技術)を活用したサービスを提供します。

さらに、地元金融機関と提携し、費用を余剰電力の売電収入でまかなえるローンも提供する方針。

これが実現すればかなり面白いとなります。

さらには、地元密着型営業の強化に向け、プロサッカーチーム「ガイナーレ鳥取」と連携。製品に付

けるロゴのブランド使用料を支払い、クラブを支援しながら、有力選手に販売促進などで協力してもらうことにより、「ガイナーレ・ソーラー」の認知度を高めたいとのこと。

同社は、電気自動車というチャレンジングな市場でベンチャーとして新規参入予定ですが、IT企業の代表を兼務する藤原社長を中心に、環境ビジネス全般にITの力を活用して新風を起こそうとしているように見えます。

たとえば、米子工場を、スマートグリッドの拠点にする方針で、スマートグリッドの普及で電気自動車も「動く蓄電池」になるため、太陽光発電装置の製造・販売に参入することで相乗効果を狙うとしています。

ただ、生産において電気自動車の技術と太陽光発電の技術にどこまでシナジーがあるのかは疑問が残るところです。

また、太陽光発電のメーカーはすでに価格競争が激しくなっており、後発の同社が競争力を発揮できるかも不明です。

しかしながら、少なくとも販売面やスマートグリッドの世界では、太陽光発電と電気自動車のシナジーは将来的には大きいものがあります。

電気自動車+スマートグリッド+太陽光発電。すべてを結びつけようと取り組む同社のチャレンジに大いに期待したいと思います。



電気自動車(EV)がエコ住宅の核に 2010-08-22 13:46

積水ハウスが神奈川県内限定でCO2排出量ゼロをうたった環境配慮型住宅の販売に乗り出すとのニュースがありました。
神奈川県の中核都市の横浜市は、経済産業省のスマートグリッドの実証実験のモデル地域の一つとなっており、また、神奈川県全体でも県を挙げて環境対策に取り組んでいます。
その神奈川県限定での発売になります。

具体的には、太陽光発電、燃料電池、電気自動車(EV)の充電器、LED照明の4種類の環境設備をそろえた住宅となります。エコ3種(4種?)の神器ともいえる環境設備を全て備えることになります。

同社では、このすべてを備えた住宅の販売は全国初としています。
これまでも、太陽光発電と燃料電池のいわゆるW発電はありましたが、確かに全て備えるハウスメーカーの住宅は初めて聞きました。

とくに、電気自動車については、これまでは太陽光発電に比べると(実際の購入という意味で)注目度は低かったと思いますが、神奈川県や横浜市が充電ステーションの整備にも力を入れており、神奈川県内で普及が期待されています。

積水ハウスでは、住宅の駐車場には200Vの電気自動車の充電器を設置し、EV全車種が5~6時間で充電できるようにします。三菱自動車の「アイ・ミーブ」や日産のリーフなどの普及に弾みがつくかもしれません。

電気自動車は将来的には太陽光発電で発電した電力の蓄電池としての役割も期待されていて、EVがエコ住宅の一つの核になっていきます。

積水ハウスの今回の試みが、他のハウスメーカーにも早晩広がっていくと思いますが、EVがエコ住宅の中で重要な役割を担っていくものと思います。



経済産業省のスマートグリッド実証実験と電気自動車 2010-08-15 14:09

1.太陽光発電や電気自動車が主役
経済産業省が構想するスマートグリッドの実証実験の概要が、2010年8月11日同省より公表されました。タイトルは「次世代エネルギー・社会システム実証マスタープラン」。政府の「グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略」に基づいた実証実験となります。
将来のスマートシティー実現に向けた動きがいよいよ始まりました。

同実証実験は、2010年度から2014年度末までの5カ年計画からなっています。公募に対して応募があった19地域から横浜市、愛知県豊田市、京都府の3自治体、北九州市の4地域が選定され、国と一緒に実証実験に取り組んでいきます。太陽光発電、電気自動車などを実際に使いながらの実証実験になります。
電力の有効利用や電力を消費する機器のフィードバック制御を試みるために、4地域とも宅内エネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)やBEMS(Bulding and Energy Management System)を導入するとされています。HEMSとは「Home Energy Management System」の略で、家電機器や給湯機器など住宅内のエネルギー消費機器をネットワーク化し、自動制御する仕組みのことです。BEMSはビルが対象です。また、豊田市を除く3地域では地域全体を対象とするようなCEMS(Cluster Energy Management System)によってさらに大きな地区単位でも電力を制御します。


2.地域ごとの取り組み
次に地域ごとの取り組みです。
(1)北九州市のスマートグリッド
北九州市の実験「北九州スマートコミュニティ創造事業」では4地域の中で最も多くのエネルギー源を使います。太陽光発電と燃料電池以外に風力発電など2種類のエネルギー源を用います。
また、工場群から隣接する住宅などへ廃熱や水素を供給し、建物間での電力の融通を進めることで地域エネルギーを有効利用することが特長となっています。エネルギーの地産地消の発想です。
数値目標としては、CO2の50%削減を目指します。直流住宅を含む「エコ長屋」やカーボンオフセット・エコポイントシステム、小型移動体等による近隣移動モビリティシステムなどを実証実験します。電気自動車向け充電施設を50カ所に設置する予定です。

 (2)横浜市のスマートグリッド
横浜市の実験「横浜スマートシティプロジェクト」では、みなとみらい21や港北ニュータウン、横浜グリーンバレーに位置する4,000世帯を対象に、既設住宅と新築住宅を組み合わせてHEMSを導入します。時間ごとの電気使用量や利用パターンを確認できる装置などを活用して家庭内の電力の管理を効率的に行います。対象世帯は公募する予定。BEMSはみなとみらい21内を中心に導入します。2次電池と組み合わせたBEMSを開発することが特長です。

事業用ビル、工場、集合住宅、戸建て住宅など都市を構成する要素が異なる3地区を含み、2014年までに対象地域で導入する太陽光発電は住宅用が約4,200戸、中大型の太陽光発電システムが約1万4400kW。HEMSの対象となるのは約4,000戸です。また、このほか、電気自動車向け充電施設を約1,000カ所設置する予定です。結果として、横浜市の実証実験は対象戸数などの規模、5年間の事業費総額(約740億円)とも4地域の中で最大となります。日本第2位の都市ですから当然かもしれません。

数値目標としては、2014年度までに重点3地域でのCO2排出量を2005年度比で24%削減する計画です。
重点3地域とはみなとみらい21地区、港北ニュータウン、金沢地区の3地域で、企業では日産自動車、パナソニック、東芝などの協力を得ます。
また、電気自動車の普及に向けて、電気自動車で駐車場を利用した際は利用料の一部を割り引く仕組みや、特定地域の通行車両をエコカーに限定することも検討しています。
公用車や市営バスの電気自動車への移行や充電スタンドの設置も検討していきます。結果として電気自動車は市内の保有台数を2014年度に2,000台に増やす予定。
横浜市は、電気自動車に積極的な日産自動車が本社を置く街です。計画の中でも電気自動車の普及に積極的な姿勢がうかがえます。

(3)愛知県豊田市のスマートグリッド
愛知県豊田市の実験「『家庭・コミュニティ型』低炭素都市構築実証プロジェクト」では、一般住宅について実証実験を行います。消費エネルギーの6割以上を自給し、生活や移動に伴うCO2(二酸化炭素)の削減を試みるものです。太陽光発電と燃料電池で発電した電力を、住宅に設置した蓄電池や4,000台の電気自動車に蓄えることで実現します。電気自動車の導入台数では横浜市の倍のの規模になりますが、計画の資料を見ると、これはEVではなくプラグイン・ハイブリッド車となりそうです。豊田市はトヨタのお膝元ですが、くトヨタが発売を予定しEVより重視しているプラグイン・ハイブリッド車の利用を想定しています。
豊田市は2014年までに対象地域で導入する太陽光発電とHEMSの対象になる住宅が約300戸となています。このほか、電気自動車向け充電施設を17カ所に設置します。

豊田市のプロジェクトには企業では以下の企業が協力します。エナリス、KDDI、サークルKサンクス、シャープ、中部電力、デンソー、東芝、東邦ガス、トヨタ自動車、豊田自動織機、トヨタすまいるライフ、豊田通商、トヨタホーム、ドリームインキュベータ、名古屋鉄道、富士通、三菱重工業、三菱商事、ローソン。
地元以外の企業では、ドリームインキュベータ、ローソンなどの企業の参加が目を引きます。

(4)京都府のスマートグリッド
京都府の実験「けいはんなエコシティ『次世代エネルギー・社会システム』実証プロジェクト」では、京都府、大阪府、奈良県の3府県にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)のうち京都府に属する3自治体を中心に、地域全体のエネルギー利用効率の向上と再生可能エネルギーの最大化を実証します。

2014年までに対象地域で導入する太陽光発電は住宅用が900戸、HEMSの対象となるのは400戸となっています。中大型の太陽光発電システムは導入検討段階。家庭用2次電池を150台、電力系統用2次電池を3台設置するほか、電気自動車向け充電施設を約160カ所設置する計画です。
協力企業・団体としては以下の通りです。地元企業の京セラなどの参加がないのは残念ですが、同じく地元企業であるオムロンが参加するほか、近隣にキャンパスのある同志社大学が参加しています。
三菱重工業、三菱電機、三菱自動車工業、オムロン、富士電機システムズ、エネゲート、日本ユニシス、関西電力、大阪ガス、エネルギーの情報化ワーキンググループ(主査:松山隆司京都大学教授)、同志社山手サスティナブルアーバンシティー協議会(委員長:千田二郎同志社大学教授)、都市再生機構、京都府、京田辺市、木津川市、精華町、財団法人関西文化学術研究都市推進機構(事務局)。

この実証実験に電気自動車や太陽光発電は欠かせないものです。
以上の4地域の実証実験から実用化につながっていくのを期待したいと思います。



AV(家電)からEV(電気自動車)へ 2010-08-08 12:12

家電の街が電気自動車の街になるのか?
家電の街で新たな動きが始まっているという記事が2010年8月5日の日経新聞懲戒んにありました。
大阪市門真市や守口市近郊は、パナソニック、シャープ、三洋電機が本社を構えていることから、各社に部品や板金加工をを提供する家電関連の中小企業が集積してきましたが、家電(AV)の生産拠点の国外シフトなどから、地域の中小企業は新たな生き残り策を常に模索しています。
その一つとして注目されているのが、電気自動車、つまりEVです。

もともと、電気自動車(EV)はエンジンがなくモーターを動力とするため、部品点数も少なく、技術的にも家電(AV)に通ずるものがあるといわれています。そこに、中小企業にもチャンスがあるわけです。

たとえば、守口市の板金加工業の淀川製作所では、3人乗りの3輪タイプの電気自動車を開発し、2011年3月までに一号車を完成させる予定でプロジェクトを進めています。
淀川製作所のプロジェクトでは中小企業23社が参加し、それぞれノウハウを供給して開発を進めています。

この車の母体となったのは、淀川製作所などの町工場や設計事務所でつくる「あっぱれEVプロジェクト」で作られた試作車「Meguru」です。全長約2.5M、幅1.15M、高さ1.6Mと、軽自動車よりさらに小さい3人乗りの三輪車。リチウムイオン電池を搭載し、家庭用コンセントで1時間充電すれば約40kmの距離を走行でき、最高時速は40km/h。

「Meguru」最大の特徴は牛車をイメージした丸みを帯びた車体で、朱色の漆塗りで、屋根の内側に和紙、床に竹を敷き詰めたほか、ドアを巨大な扇子にするなどで、大手に対抗するため、デザインでオリジナリティを出しています。

一方、今回本格的に量産に向けて作る試作車は、6時間以上の充電で70km走り、最高時速は35km/h、閣下うは100~150万円程度を予定しています。
電池も「Meguru」のリチウムイオン電池の代わりに鉛電池を利用、海外からの輸入とする予定です。量産に向けて実用性と価格を意識したもののようです。

以前、試作車「Meguru」の完成時の取材に対し、淀川製作所の小倉庸敬社長は次のように答えていました。
「こういうプロジェクトは試作して花火を打ち上げるだけで終わってしまうケースが多いが、事業化につなげないと中小企業は元気にならない」。

つまり、今回は、「Meguru」を作った「あっぱれEVプロジェクト」を越え、事業化に取り組むフェーズといえます。

関西には充電池世界1位の三洋電機や、家電大手パナソニック、シャープなど大手電機メーカーが集積し、高い技術を持つ下請け企業も多く存在します。
また、守口門真商工会議所でも電気自動車のプロジェクトがあるほか、京大発のベンチャーであるナノオプトニクス・エナジーもあります。

Evが大阪の「地場産業」として発展する可能性は大きく、「AVからEVの街へ」変化する可能性に大いに期待したいと思います。

「不況の時にカネがないとか、成功するか不安だと言っていたら何も始まらない。必要なのは、まず行動を起こすこと」。

小倉社長の言葉は、日本の中小企業に勇気を与えるものではないでしょうか。



ホンダのエコカー戦略 2010-07-24 12:06

トヨタと競うようにハイブリッド車を中心に販売しているホンダですが、今後のエコカーに関する戦略が、2010年7月20日に発表した中期経営計画から明らかになってきました。

2012年に日米でプラグインハイブリッド車(PHV)と電気自動車(EV)を発売。
同年、小型ディーゼルエンジンを大週で発売。
複数のハイブリッド車(HV)を1年以内に国内で販売開始。

などの戦略になります。

同社ではHVで先行する中、当面はHVの販売強化で収益拡大を目指しながら、次世代のエコカーも順次投入する戦略に見えます。

PHVとEVなど次世代のエコカーについては、PHVを一番強力に開発を進めるとしており、PHVを本命とみていて、同社の伊東孝紳社長によると「電池の性能を考えるとEVはまだまだ20~30年難しい。」としています。

PHVが従来のHVと違う点は、ガソリンと電気をつつも、家庭で電気を充電して利用できる点になります。
従来より電気で走る割合が増えるため、環境には良いです。
また、電気だけで走る電気自動車(EV)よりも走行距離は長くなります。

EVにかける三菱自動車や日産自動車はおそらく電池の性能向上を見込んで先回り戦略をとっているように見えます。
ある意味現実路線のPHVと未来志向のEVということだと思いますが、HVで培った技術をベースにホンダも次世代のエコカーの開発にアクセルを踏み込んでいます。

(プラグインハイブリッド車の特徴)
家庭用電源で充電できるハイブリッド車、容量の大きい電池を積み、発進時から短距離は電気によるモーターの力だけで走り、電池に蓄えた電力が切れてからガソリンエンジンを使う仕組みです。
従来のハイブリッド車は、減速時に発電して蓄えた電気を、発進・加速時などにあくまでも補助として使うのに対し、プラグインハイブリッド車は短距離なら電気モーターだけで走るところが特徴。
また、電気自動車と比べ長距離を走ることができ、通常のハイブリッド車と比べるとガソリンよりも電気を使って走る割ワイが高いため、CO2の排出量が少なく環境に良いメリットがあります。

HV:ハイブリッド車
EV:電気自動車
PHV:プラグインハイブリッド車





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